集中力さえあれば、人生において大概のことは成し遂げることができると言っても過言ではありません。
しかし、そうと分かっていても集中することに困難を感じている。
という方が多いのもまた事実です。
そこでこのページでは、集中力をあげたいと思っている方を対象に、
そもそもの集中力の仕組みから、集中力が続かない理由、
そして集中力を鍛えて高めていく方法までをご紹介します。
この記事を読み終わる頃には、集中するという事に対して、
これまでとは違った見方ができるようになり、
より簡単に集中力を高めることができるようになっているでしょう。
この記事の内容
集中力とは
集中力が無いと嘆く前に、そもそも集中力とは一体何者なのかという事を正しく理解できていますでしょうか。
集中力と聞くと、漠然と相当な精神力と努力が必要な行為であると想像される方が多いかと思いますが、それは一部誤った理解になってしまっています。
集中力への正しい知識があれば、どうやって物事に集中すればいいのか、またなぜ集中できない状態になってしまっているのかという事が自ずと見えてきます。
集中するとは?
まずはじめに「集中」という事のメカニズムについて解説をします。
集中という文字を分解すると「中に集める」という文を1語にしたものであることが分かります。
まさに、中に何かを集める行為が集中するということなのですが、
一体なにを集めているのでしょうか。
それは、「精神エネルギー」です。
つまり、集中するというのは、精神力を中に集める行為という事です。
この事をもっとイメージしやすくするために、
太陽の光を虫眼鏡を使って1点に集め紙を燃やす事を考えてみましょう。
集中のメカニズム
虫眼鏡を使って、太陽の光を1点に集め紙を燃やす事と、実際の集中とを類似させると以下の表のようになります。
紙を燃やす | 集中して物事を進展させる |
---|---|
太陽の光 | 精神エネルギー |
虫眼鏡を持つ手 | 意志 |
虫眼鏡のレンズ | 注意 |
光が集まる点 | 集中する対象 |
つまり、紙を燃やすという行為を集中するという行為に当てはめていくと、
太陽の光は、精神エネルギーに、
虫眼鏡を持つ手は、意志に、
虫眼鏡のレンズは、注意に、
光が集まる点は、集中する対象、
という事になります。
このように、集中するという行為を分解すると、そこには、
- 精神エネルギー
- 意志
- 注意
- 集中する対象
があるという事が分かります。
集中するとは何か
つまり、集中するというのは、
精神エネルギーを、集中する対象に集めるために、
意志の力を使って注意をコントロールして、
精神エネルギーを1点に集めること。
ということです。
そして、集中力を高める方法を知るに当たってここで着眼すべき点は、
精神エネルギーは、太陽光のように本来無限とも言えるパワーを持っているということ。
そして、集中するためには意志の力をつかって、そんな無限の精神エネルギーを、集中したい対象に「注意(向ける)」すれば良いという事です。
この理解が無いと、集中するということが、精神エネルギーを集中したい対象にいきなり集める(虫眼鏡無しで)ようなイメージになってしまい、非常に難しいですよね。
しかし、意志という名の虫眼鏡で、精神のエネルギーをうまく1点に集めるだけでいいと分かるだけで、
集中するというのは、実は虫眼鏡で光を集めるだけであるのと同じように、そんなに大変なことではないという事がイメージできるのではないでしょうか。
集中力が続かない理由とは
それでは、次に「どうして集中力は続かないのか」という点について解説をします。
このことは、虫眼鏡で光を集めるという事に類似させて述べた「集中力のメカニズム」の知識を元にすると自然と分かってきます。
続かない理由① 注意が散漫になっている
まず、集中力が続かない1つ目の理由としては、注意が散漫になってしまっていることが挙げられます。
集中するには、精神力を意志の力を使って1つの対象に注意する必要があるのですが、この注意があちこちいってしまっていると、
いつまでたっても紙が燃えないのと同様に、物事に進展が無いのが分かります。
それではなぜ注意が散漫になってしまうのでしょうか。
それは、虫眼鏡を持つ手があっちに行ったりこっちに行ったりしているように、意志が定まっていないからです。
「自分はこれに注意を向けよう」という意志をしっかり定めるだけです。
実はこの意志を定めるという事にはさほどの努力は必要ありません。
イメージとしては、本当に虫眼鏡を手で動かすように、ただただ意識の焦点を集中したい対象に向けるだけでいいのです。
それさえすれば、あとは無限ともいえる太陽光が延々と降り注ぐように、膨大な精神エネルギーが自然と集中したい対象に注がれます。
続かない理由② 集中力への誤解
次に集中力自体への誤解が、集中力が続かない理由にもなっています。
ここまで述べたように、集中するというのは、実は意志を集中したい対象に向けさえすればよく、あとは膨大な精神エネルギーが勝手に降り注ぎ物事は進展していきます。
しかし、多くの人は集中するということを、あたかも精神力を絞り出して相当な頑張りが必要であることと思ってしまっています。
この、「集中には精神力と努力が必要である。」という誤解が、
集中する事を困難なことにしてしまっている大きな原因です。
本来、集中するということに必要なことはただ1つで、
それは意志を集中したい対象に向けるだけです。
それだけで、あとは物事を進めるのに必要な燃料(精神エネルギー)は自然と降り注がれるのだということが分かっていないのです。
そのため、意志を、本来向けるべき対象ではなく、
精神エネルギーを持ってこようとする行為であったり、どうして集中できないのかという理由であったりと、あちこち関係の無い場所に向けてしまっているのです。
これだと、集中できないのも無理はなく、そもそも集中するとはどういうことかが分かっていないとも言えます。
続かない理由③ 集中点がどこかわかっていない
そして、最後に集中が続かない理由としては、
そもそも一体何に集中したらいいのかが明らかになっていないという事があります。
虫眼鏡で太陽の光を集めて紙を燃やす時に、一体どこを燃やしたらいいのかがわからず、あちこちに虫眼鏡を持つ手を動かしていたら、
いつまでたっても紙は燃えてくれないのと同じように、
一体何に対して精神エネルギーを注げば良いのかという事が分かっていないと、精神力ではなくて肝心の意志を定める力が弱まってきて集中は終わってしまいます。
ここに、集中するためには事前の計画が必要である理由があります。
集中するためには一体自分が何に集中したいのかをはっきりさせる必要があります。
そして大切なことは、集中できるのは1点までということです。
つまり、1つのことにしか集中はできないということをしっかりと理解する必要があります。
集中する際には、いったいどの1点に精神エネルギーを注ごうとしているのかということを事前に明確にする必要があります。
集中力を高める方法
それでは次に、実践的な内容として、
どのようにすれば集中力は高めることができるのかということについてご紹介をします。
意志を集中したい対象に傾けるだけ
これまで解説をしてきた通り、集中するために必要な努力は、
虫眼鏡で光を1点に集めるように手を動かすのと同じで、
集中したい対象に、注意を向けるだけです。
つまり、注意を向ける意志を持つだけです。
本来、人間の精神力というのは決して限られたものではなく、無限のものです。
そのことは好きな人の事だったら1日中考えていられることであったり、好きなゲームや遊びであったら1日中していても飽きないことからも容易にイメージはつくでしょう。
その無限のエネルギーの使い方さえ分かれば集中するという事は、
なにも汗水垂らすような努力が必要なのではなくて、
ただただ集中したい対象に注意を向ければいい事がわかります。
そうすると、自然と頭が働き、問題の解決方法は自然と湧いてきて、
スムーズに手足が動いて物事が進展し始める事が理解できるでしょう。
興味を持つ
集中するためには、集中したい対象に注意を向けさえすれば良い、とはいっても実際には、どんどん疲れてきてしまうではないかと思います。
それでは、この「疲れ」の正体は一体なになのでしょうか。
それは、興味が薄れているということです。
虫眼鏡で太陽光を集めることに例えるのならば、光を集める事自体に興味を失い、結果として虫眼鏡を持つ手の方が疲れてきてしまっているのです。
興味さえ持ち続ければ、注意を向け続けることができ、
結果として精神の力もずっと注ぎ続けることができます。
そのため、集中力を持続させるためには、興味を持ち続けることが大切です。
興味を持つ方法については別の記事にて解説をいたしますが、
簡単に説明をしますと、願望を持ち、その願望を叶えるための手段として行なっている行為を結びつけることです。
つまり、興味とは、願望に向かって進めているという実感から生じる「喜び」です。
そのため、集中したい事という事が、いったい自分の中のどのような願望と関連があるのかということをしっかりと認識するれば、
自然と興味を持ち続けることができます。
イメージングを行う
集中力が続かない理由として、集中点が定まらないことを既に挙げましたが、
集中する対象が明確になればなるほど、自然と集中力もあがります。
そのために有効な事は、念の力を使って物事をどのように進展させていきたいのかをあらかじめ心の中で創造することです。
このことは「イメージング」と言われますが、
イメージングを通じて作り上げられたものは、実際にこの三次元世界に物質化されるのを待っています。
それは既に精神世界においては作られているものであり、
既に作り上げられたものはスピーディに現実化されていきます。
この事は引き寄せの法則と関連があり、
集中する際にも引き寄せの法則を応用して、
事前に念の力で物事の進展を作り上げさえすれば、
自然と集中点は明らかとなり、導かれるように集中力が高められていく事がわかるでしょう。
集中力を鍛える方法
ここまで、集中力のメカニズムから、集中力が続かない理由、そして集中力を高める方法までをご紹介してきました。
しかし、いくらここまでの解説をもってしても、普段から集中力をトレーニングすることができていない場合は、なかななすぐには集中力を発揮できないのもまた事実です。
なぜならば、集中するというのは、一種の習慣の結果でもあり、
習慣のためには日頃から意識をして集中するという行為に慣れていく必要があるからです。
集中することに慣れる
集中力を高め、持続させられるようになりたいのでしたら、
集中するという状態になれるようにしましょう。
集中しているというのは、ゾーン体験であり、
ある種の変性意識状態と言えます。
人間は、普段とは異なる状態には自然と抵抗する習慣をもっており、
そのため、集中するという特殊な精神状態に慣れていく必要があります。
そのため、毎日少しずつでいいので、集中したといえる時間を増やしていくように計画していきましょう。
最初は5分からタイマーを定めて、集中したい事柄への興味をたもって、注意を維持できるように訓練しましょう。
そしてその集中できる時間を徐々に増やしていきましょう。
集中するというのは、これまで述べてきたように興味ある対象に注意をし続けるだけですので、本来的には努力は必要なく、とても気持ちの良い状態です。
そのため、集中できるようになればなるほど、幸福な感覚は増していきどんどん集中を維持できるようになっていきます。
このことは「フロー体験」としても紹介されることですが、このフロー体験についてはまた別記事で解説をします。
興味をそらすものを排除
集中するというのは、1点に向かって注意を向け続けることです。
この、「1つの点」という事が重要です。
人間は、1度に1つのことしか考えられません。
そのため、もしも注意が2つ以上のものに向けられる可能性がある場合には、どんなに集中しても望む結果は得られないでしょう。
望む結果があるのなら、断固たる意志でもって、
注意を逸らしてしまうような事は排除するべきです。
スマートフォンや、SNS、ゲームやネットサーフィン、おもちゃに漫画、そのほかにやらなくてはいけない物事など、
見回してみると注意を奪うような事柄に囲まれてはいないでしょうか。
集中するためには、1つのこと以外は排除しなくてはいけません。
5分間の瞑想を入れる
注意を1つの事に向けるためには、静かな精神状態が必要です。
風が吹き荒れる荒野でリラックスすることが難しいように、
心の中がザワザワとしていては、心の焦点を1つのことに定めることはできません。
集中をするタイミングで、一度5分間でも良いので瞑想をして心の中を静めましょう。
呼吸に集中をして、心に浮かび上がってくる諸処の物事を静めましょう。
もし、しっかりと心を落ち着けることができたのなら、
次に心の中でイメージングを行い、
1つの物事にすっかり集中しきっている自分、
そしてその結果としてどんどん物事が進展している様子を心の中で描写しましょう。
絵を描く習慣
絵を描く習慣は、集中力をつけるための良い習慣です。
絵を描くためには、描く対象をじっくりと観察し、また心の目で再び描き、それを紙にむかって一心に描かないといけません。
この描く対象を観察することを通じて、注意力、すなわち意志を1つの対象に定める能力があがり、
描く対象を心の中で描くことを通じて、イメージングの能力があがあります。
なにより、絵を描く時に生まれる没入経験になれることは、
実際に集中している際の特殊な意識状態に慣れるという事に他なりません。
もしも絵を描く習慣があるのでしたら、時間をとってお気に入りの物であったり、心に浮かんだ情景や物事を紙に描いてみましょう。
集中しているリズムを再現
また、人は集中している時に、ある特殊な波動を出しています。
それはある種のリズムであり、一度集中した体験があるのなら、
その時のリズムを思い出して再体験できるような事を探しましょう。
例えば音楽を聞くというのも1つの手段です。
クラシック音楽でもいいですし、自然音の音楽でも良いでしょう。
集中している時の気持ち、すなわち波動を再現できるような音楽を聞くとスムーズに集中モードに突入できます。
また、アロマなどの香りを活用するのも有効です。
集中力をあげるためには、ローズマリーとレモンのブレンドがオススメです。
自作のスプレーなどを作り、集中前に部屋をアロマの香りで満たす習慣を作るとその香りを嗅ぐだけで自然と集中モードに突入できます。
まとめ
以上いかがでしたでしょうか。
この記事では、集中することに困難を感じている方を対象に、
集中することのメカニズムから、集中力が続かない理由、
また集中力を高める方法から鍛える方法までを幅広くご紹介してきました。
理想の自分に近づき、願望を実現させるためには、
この集中力の力を使う事は非常に大切です。
しかし、この記事をお読みになられた方は、集中するという事は何もそんなに難しいことではなく、
集中したい対象に注意を向けさえすれば後は自然とエネルギーが注ぎ込まれるのだという事がお分り頂けたかと思います。
ご参考になりましたら幸いです。