ホロスコープの三重円は、自分で作るには計算が複雑であるため、
三重円を作成できる無料サービスや、ソフトを使用することがオススメです。
このページでは、ホロスコープでの三重円についての基本的な説明から始まり、
三重円の作り方、そして読み方まで解説をしていきます。
ホロスコープの三重円とは
それではまずはじめに、占星術におけるホロスコープの「三重円」について、
その基礎的な知識を解説します。
三重円とは、出生図・プログレス図・トランジット図が1つになったもの
三重円とはその名の通り、3つの円が重なってできた図です。
一番内側が、生まれた瞬間の天体図である出生図であり、その次が進行法というもので計算された進行図(プログレス・ホロスコープ)、そしてその次がトランジット法で計算された経過図(トランジット・ホロスコープ)です。
プログレス・ホロスコープも、トランジット・ホロスコープも、
出生図であるネイタルホロスコープのサインとハウスの位置を基準にしており、
その意味で全く同じ三重円が作られることはありません。
これから、三重円を構成する各ホロスコープについて、簡単に解説をしますが、
全体的な解釈のイメージとしては、
出生図でその人の今人生における大まかな地図が示され、
その地図に沿って続く進行図(プログレス図)と経過図(トランジット図)とによって、
時期によって変化する人生における各時点での状況を読むことになります。
出生図(ネイタル・ホロスコープ)とは
三重円の一番内側に位置する出生図は、別名「ネイタル・ホロスコープ」とも呼ばれます。
これは、生まれた瞬間の時間・場所から作ることができます。
生まれた直後に、世界を形作るエネルギーである「気」を吸い込んだ瞬間に、
その時点に吸い込まれた「気」がそのままその人の人生の見取り図となるわけです。
出生図は、生まれた瞬間の時点を中心に描かれる天体の図であり、
各天体は各々別の速度で動くため、全く同じ出生図が描かれる可能性は、
2万5千年に1度しかありません。
このことからも、人間は一人一人違った人生を歩んでいくということは分かります。
この出生図からは、その人を形成する10種類の意識がいったいどういった傾向をもっているのかということが分かり、
また、その傾向が具体的には一体どのような活動領域で発揮されるのかということまでを見ることができます。
そのため、出生図であるネイタル・ホロスコープからは、
その人の適職であったり、結婚相手、また性格の特徴などを見ることができるのです。
進行図(プログレス・ホロスコープ)とは
進行図は三重円の内側から2番目に位置する図で、
出生図であるネイタル・ホロスコープが、その人にとっての人生の見取り図であるとするならば、
進行図であるプログレス・ホロスコープは、その人の「体内時計」のような役割を果たします。
つまり、出生図で明らかにされた人生の大まかな枠組みは維持しつつも、
時間の経過の中でだんだんと変わってくる、性格や趣味、目標といった細かい部分については、
プログレス・ホロスコープから見て取ることができるのです。
しかし、プログレス・ホロスコープで明らかになる、時点時点でのその人の内的な傾向は、
あくまでも内面的なものに止まり、外的な状況までを動かす原動力とまではいかないので注意が必要です。
経過図(トランジット・ホロスコープ)とは
そして、一番外側に位置するのが、経過図である「トランジット・ホロスコープ」です。
このトランジット・ホロスコープは、今現在に天を移動している天体の位置を示した部分であり、
その人に対して外側からもたらされる外的な要因の変化を示します。
例えば、気分的には家などの落ち着く場所でゆったりと過ごしたい時期にも関わらず、
やたらと友達などから連絡が重なったりして忙しくなってしまっているといった場合などは、
進行図では、内省傾向が強まる図であるのに対して、
経過図では対外関係が盛んになる図である場合などに、そのようなことがおこります。
また、進行図と経過図では、その作られ方が異なっているので注意が必要です。
進行図が、1日1年法や1度1年法といった方法で、描かれるのに対して、
経過図はその時点の実際の天体の位置関係を示しています。
三重円のホロスコープ作成方法
さて、それでは次に、三重円の作成方法についてご紹介します。
ただし、三重円を自力で作るとなるとかなり大変ですので、
ここでは主に専用のソフトやアプリを使っての作成方法についてご紹介をします。
三重円作成に必要なもの
まず、ホロスコープ作りがまだ初めてという方もいらっしゃるかもしれませんので、
三重円をはじめとする正確なホロスコープ作成のために必要な情報をまとめておきます。
- 生まれた日にち
- 生まれた日の時間(何時何分か)
- 生まれた場所の正確な緯度・経度
生まれた日にちというのは、まさに「誕生日」のことですので、
みなさんご存知であるかと思いますが、
何時何分に生まれたのかという情報はお持ちでない方もいるかと思います。
そういう方は、親に「母子手帳」を確認してもらうと、そこに書いてあるますので一番簡単ですが、
もしも母子手帳を紛失しているなどでわからない場合は、
生まれた病院に問い合わせをするか、もしくは戸籍に出生情報が紐づけられていることがありますので、
戸籍を登録している役所に問い合わせをすると良いでしょう。
また、生まれた場所の正確な緯度・経度についてですが、
こちらは生まれた場所をGoogleMapなどで検索をすると、URLの部分から緯度・経度を見ることができます。
緯度・経度については、必ずしも正確ではなくても誤差程度にすみますので、
生まれた県などの範囲での指定でも問題ないでしょう。
三重円をサイトでつくる
さて、それでは次に三重円をサイトなどで無料で作成する方法をご紹介します。
三重円を作成するためにおすすめのサイトは、
というサイトです。
こちらのサイトでは無料で、出生図から、プログレス図・トランジット図までを見ることができます。
ただし、三重円が綺麗に表示されるわけではなく、出生図とプログレス図、出生図とトランジット図といったように、3つセットではなく、2つセットで見ると見やすいです。
具体的には、まずサイトに行ってもらうと、以下のような箇所がありますので、
そちらの場所から、自分の出生情報を記入します。
その次に、以下のような画面に遷移しますので、そちらでご自身の出生情報を記入します。
場所については、「Japan」だけでは不正確になりますので、
出生地の箇所で、ご自身の生まれた場所と一番近いエリアを選択するようにしましょう。
拡張機能での地図は現在使えないようですので不要です。
そして、自分の出生情報の記入が完了したあと、再び先ほどの、「出生データによる、さらなるチャート選択」の箇所をクリックすると、
今度は別の表示の画面へと遷移し、そちらにて、より細かいチャート選択ができるようになっています。
以下の写真のように、
「チャートタイプ」の箇所にて、「出生図・経過・進行」を選択することで、3つの表示をすることができます。
しかし、こちらは少し見辛いため、出生図と経過、出生図と進行というような「チャートタイプ」もありますので、そちらに設定すると良いでしょう。
他の項目については、そのままでもいいですが、「ハウス分割」のところのみ、
ご自身がいつも採用しているハウスの分割法にすることを忘れないようにしましょう。
そのまま「クリックしてチャートを表示」を押すと、ホロスコープが表示されますが、
出生図の円の外側に、プログレス図、トランジット図の天体が配置されます。
もし、プログレス図もトランジット図も同時に出力している場合は、
描ききれずに省略されている天体もありますので、
PDFで出力という箇所にて全データを表示すると細かい位置関係が分かります。
三重円が作れるアプリ
さて、上では三重円が作れるオススメの無料サイトをご紹介しましたが、
無料ではあるものの、少し見辛いという欠点がありました。
もしも、綺麗な三重円を作成したいようでしたら以下に紹介するソフトやアプリがオススメです。
三重円が作成できる占星術ソフト
まずはじめに、三重円が作成できる占星術ソフトをご紹介します。
三重円作成ソフト①
まず、ご紹介するオススメのソフトは、
「STAR GAZER」です。
STARGAZERは、上の書籍に添付されているCD-ROMからWindowsPCにインストールをすることができます。
入手方法としては、直接STARGAZERのサイトからソフトをインストールすることができますが、使用方法やインストール方法がやや複雑なので、書籍でのガイダンスに沿った方が分かりやすいでしょう。
PC操作にある程度慣れている方は、公式サイトから直接インストールしても大丈夫です。
三重円作成ソフト②
次に紹介するのは、Solar Fire9です。
こちらは有料の占星術ソフトで、プロの占星術家も愛用している方が多いのではないでしょうか。
公式サイトは、こちらです。
三重円作成ソフト③
こちらは、windows、mac、Linuxで動作が可能な、
無料の占星術ソフトです。
開発が止まってしまっているということが懸念ですが、
基本的な出力はできますのでオススメです。
ソフトのダウンロードは以下からできます。
三重円が作成できる占星術アプリ
現在、三重円が作成できるアプリはまだ内容なのですが、
二重円が作成することが可能な優良アプリは複数ありますので、そちらをご紹介します。
ホロスコープ作成アプリ①
こちらのアプリは有料ですが、アプリとして持ち運べますので、かなり便利です。
デザインも非常に綺麗で、とても使いやすいです。
ホロスコープ作成アプリ②
こちらは、世界的にも利用されている有名占星術アプリです。
デザインは少し古めですが、基本的な操作は全て可能ですのでおすすめです。
三重円の読み方
それでは、最後に三重円の基本的な読み方についてご紹介します。
読み方① まずは出生図をじっくり読むところから
まずはじめに出生図をじっくりと読むことからはじめましょう。
三重円にある出生図だろうと、出生図のみのホロスコープであろうと、
読み方は一緒で、各天体のサイン・ハウスの配置、そして各天体のアスペクト関係から、
しっかり読む必要があります。
なぜならば、この出生図を基盤にして、続くプログレス図(進行図)、トランジット図(経過図)は意味をなすからです。
この出生図から、その人が生まれながらにしていったいどのような性質をもっているのか、また今人生でおおまかにどういった方向に向かって成長をしていこうとする意志を持っているのかを、見ましょう。
読み方② プログレス図からその人の現在の状況を見る
出生図を見た後はプログレス図(進行図)を見ましょう。
進行図の読み方としての基本はプログレス図での月と太陽のセットを見ることです。
プログレス図での月は「進行の月」、プログレス図での太陽は「進行の太陽」と呼ばれ、
進行の月はその人が今現在一番関心がある領域はどこなのかといった、現在の立ち位置を汁ことができます。
そして、進行の太陽からは、その人がその時点でいったいどのような目的意識をもって過ごしているのかということが分かります。
これら、進行の太陽と進行の月のセットから、出生図からの解釈をベースに、
その人が今いったいどのような目的意識のもと、どのような内的状況を抱えて生きているのかという、今現在の姿を知ることができます。
読み方③ トランジット図から外的影響を見る
そして、最後にトランジット図から、その人の外的な影響を見ることができます。
イメージとしては、出生図・プログレス図・トランジット図を「マラソン」という大きな1つの物語の中で捉えるとイメージしやすいでしょう。
出生図は、マラソンにおける出発時点そのもので、その人の人生における出発点や、その人がいったいどのような特徴をもって出発しようとしているのか、またどこをゴールに設定して走り出そうとしているのか、という各条件を見ることができます。
続くプログレス図では、その人が実際に走っているレースの最中に、いったいどのようなコンディションでいるのかを見ることができ、
最後のトランジット図では、その人が走っている最終に、コースの周りの景色がどのように変化しているのかということが見えるのです。
このように、出生図をベースに、プログレス図、トランジット図を組み合わせてホロスコープを読んでいくことで、
その人が今後どのような人生を歩んでいきそうかという未来を予想することができます。
まとめ
以上いかがでしたでしょうか。
このページでは、占星術における「三重円」の読み方から、作成方法まで、
幅広く解説をしてきました。
プログレス図(進行図)、トランジット図(経過図)も一緒に説明しましたが、
別ページにてそれぞれより詳細に解説をしますので、是非ご参考ください。