このページでは、主にこれからタロットカードへの勉強をしていきたいと思っている方を対象に、
①飽きることなく、②効率よく、③楽しく、勉強を続けられるようになることを目標に記事を執筆しました。
これまでタロット占いに独学の勉強に取り組もうとしている方は、
その枚数の多さや、絵札の深淵なデザインから、
一体何をどのように勉強していけば、タロットカードから様々なメッセージを受け取る事ができるようになるのかと、
疑問に感じられていることでしょう。
しかし、そんなタロット勉強へのハードルの高さも、
この記事を読み終える時には、タロットの世界の全体像も掴め、
いったいどのような順番で、どのような事に着眼しながら学びを進めていけばよいのかということが分かってくるでしょう。
タロットの勉強を始めるための準備
それではまずはじめに、タロットカードの勉強を始める事前段階についての説明です。
すでにタロットの勉強を進められていて、もっと先の話を知りたいという方はこの段落は読み飛ばしても問題ありません。
タロットカードの選び方とは
ネットの情報や、タロットの本には、確かにタロットカードの絵が掲載されていますが、
本気でタロットの勉強をしようと思われているのでしたら、
やはり手元にタロットカードの実物を用意して、
実際のカードを直接見ながら勉強を進めるのが良いです。
しかし、タロットカードといっても色々な種類やデザインがあって、
一体どれを購入すればいいのか分からないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
もしもあなたが初心者で、これからタロットカードを学ぼうという段階なのでしたら、
一般的に「ウェイト版」と呼ばれるデザインのタロットカードを購入するべきです。
なぜならば、タロットに関する書籍や、ネットの情報なども、基本的にはこの「ウェイト版」のタロットデッキに基づいて解説がされているからです。
「ウェイト版」のタロットカードといっても、実は複数のものがありますが、基本的には若干色彩のテイストが違うだけであったり、背面のデザインや紙の質が異なるだけですので、
特に違いはありません。
もしこれから購入をご検討されているのでしたら、例えば以下のようなタロットカードが「ウェイト版」のタロットになります。
(※)「ライダー版」や「ユニバーサルウェイト」などの表記がしてあっても、ウェイト版であると判断して問題ありません。ライダーウェイト版とも呼ばれます。
独学にオススメの本
上のタロットカードを購入すると、箱の中にはタロットカード78枚と、カードの説明の小冊子が付いてきますが、
さすがにこの小冊子からだけから学べることは限られており、
タロットの勉強という観点からは、やはり別途タロット勉強用の本を購入する必要があります。
別の記事にて、タロットを勉強するためのオススメの本を多数取り上げ比較しながら紹介をしておりますが、
このページでも簡単にこれから勉強を進めるという方にとってオススメ本を数冊だけ紹介しておきます。
勉強のペースメーカーになる本
タロットを勉強するにあたって、こちらの書籍ではレッスンに沿って読み進めていく形になっているため、
自然と網羅的にタロットに関する基礎的な知識を得る事ができます。
ボリュームがありますが、本格的な解説書と言えるでしょう。
タロットの意味を手軽に確認できる本
実際にワンカードリーディングなど、日々の生活にタロットの占いを取り入れていくとなると、
その都度カードの意味を確認するために分厚い書籍を取り出して読むのは大変です。
そういった時に手元にあると便利なのが、比較的薄くて、コンパクトにまとまっているキーワード解説の本です。
こちらの書籍では、カードごとに基本的な意味、逆位置での意味、占い別、置かれた位置の意味別などで、
ざっくりではありますが、簡単に意味を確認できる1冊です。
さらに深く背景知識を学べる本
タロットを学ぶにあたっては、実は正しい正解の意味など無いということを知る必要があります。
肝心なのは、その一枚からどのようなことを感じるかです。
しかし、タロットカードに対する全体的な理解から、大アルカナ22枚、小アルカナ56枚のそれぞれに対する理解が無いと、
いくらカードを眺めていてもそこから得られるメッセージは限られたものになってしまいます。
そのため、タロットカードの基本的な学習を終えた後は、どんどん1枚1枚に対する理解を深めていく必要があり、そのためにオススメなのがこちらの一冊です。
タロットを独学で学ぶ仕方とは
それでは次に、タロット占いを独学で学習していくにあたって、
いったいどのような順番で、どういった点に着眼しながら学んでいけば良いのでしょうか。
そうしたタロットの独学のポイントについてご紹介します。
タロットカードの構造を勉強
まず、木を見る前に森を見ましょう。
つまり、タロットカードというのが一体どのような構成でなりたっているものであるのかということを理解しましょう。
簡単に解説をすると、タロットカードの構成は上の図のようになっており、
全部で78枚あり、その内訳は大アルカナが22枚と小アルカナが56枚。
そして、小アルカナの56枚はそれぞれ14枚ずつのスートに分かれており、
各スートには10枚の数札と4枚のコートカードがあります。
そして大まかに抑えるべきポイントは、
- 大アルカナと小アルカナの違い
- 4つのスートの意味(ワンド・カップ・ソード・ペンタクル)
- 数に込められた意味(1から10)
- 人物に込められた意味(キング・クイーン・ナイト・ページ)
の4項目です。
つまり、大アルカナとは何か、小アルカナとは何かを知り、またその両者の違いを説明できるようになること、
そして、「スートの意味 x 数・人物の意味」によって、小アルカナ56枚のそれぞれの意味を抑えるようにしていけばよいのです。
それでは上記の4つの項目に沿って、簡単にポイントを解説します。
大アルカナの意味を勉強
大アルカナの1枚1枚は、それぞれが大きなテーマを持った一つの物語の表紙絵と捉える事ができます。
つまり、大アルカナは22個のテーマそれぞれについての象徴されたイメージです。
それら22個のテーマというのは人間が人生を通じて学ぶべき徳目であったり、
万物を通じて常に適用される22個の大きな法則を示していると取る事ができます。
タロット占いで大アルカナが出る場合、そのカードが意味することはより深淵なことであり、
質問者にとって一時的ではなく深い影響であったり、より深いところにある根本原因などを示すことになります。
大アルカナには0番から21番までのカードがありますが、それらは一体どのように覚えていけば良いのでしょうか。
大アルカナの覚え方についてのコツをご紹介します。
物語で覚える
まず、大アルカナ22枚のカードは、0番を付された「愚者」を主人公とした成長の物語と捉える事ができます。
この愚者の成長の旅として22枚の大アルカナを捉える物語は、
「フールズ・ジャーニー(愚者の旅)」
と呼ばれ、
恐れを知らず希望しか知らない神そのものを体現したような存在である愚者が、
地上に降り立って俗世界の中で過ごしていく中で神との一体感を忘れ、
困難・挫折を味わい、自分の内面に立ち返り、そこから再び神との一体である自分の真の姿を見出していく姿が描かれています。
まさに、大アルカナ22枚は、人生を通じて学ぶべき全ての事が含まれているといっても過言ではなく、
一人の人間の成長のストーリーとして大アルカナ22枚を関連づけることで、
自然とその意味を全て物語の文脈の中で覚えていく事ができます。
22枚の構造で覚える
また、22枚の大アルカナは、0番から21番への成長の段階と捉える以外にも、
カバラの生命の樹に当てはめて覚える方法、
上昇と下降、3つの階層、対応する2組のカードといった構造で覚える方法などもあります。
大アルカナについてのこれらの詳しい解説は、別記事で行なっておりますので是非そちらもご参考ください。
(オススメ記事→【一覧】大アルカナの意味・覚え方とは?)
小アルカナの意味を勉強
次に勉強することは小アルカナについてです。
小アルカナは、大アルカナと比較すると、より日常的・一時的な事柄を象徴しているカードです。
大アルカナが人生における大きなテーマを示すマクロな視点からのメッセージであるとするならば、
小アルカナはその大きなテーマの中で起こる日々の細かい出来事であるミクロな視点からのメッセージであると捉える事ができます。
その上で、小アルカナの56枚は14枚ずつ、4つのスートに分かれており、それぞれのスートが1から10の数札と、4人の人物が描かれるスートカードとで構成されています。
スートの意味
小アルカナはワンド・カップ・ソード・ペンタクルの4つのスート(元素)で構成されています。
世界はこの4大元素で構成されているという宇宙観に基づいた分類であり、
各スートが象徴する事柄を抑えることで、1枚1枚を個別に覚えていかなくても、
そのカードのスートを見るだけでおおよその意味している方向性が理解できます。
数の意味
また、各スートごとに1から10まで並べ、比較してみるとわかるように、
それは各スートの示すテーマの始まりから終わりまでの事の顛末がそこに示されていることが理解できます。
つまり、1から10の数字は、適当に付されているのではなく、
それぞれの数に込められた意味に基づいてカードは作られています。
そのため、1から10の数字が一体何を意味するのかということについての理解があると、
上のスートの意味と数字の意味とを組み合わせることで、
カードの意味を理解する事ができるようになります。
コートカードの意味
コートカードはキング・クイーン・ナイト・ページの4人がいます。
コートというのは「宮廷」を意味しており、もともとは宮廷にいた4つの役割を象徴しているカードです。
この4人の人物にもそれぞれ意味が付されており、例えばキングは男性原理を、クイーンは女性原理を、といったように何かしら人物としての象徴が描かれています。
タロット占いでコートカードが出るときは、特定の人物(質問者もしくは関係する人)の存在であったり態度が示されることが多いです。
これらのコートカードの意味を抑えることで、スートの意味と組み合わせることで、
自然とコートカードの意味を覚える事ができるでしょう。
(オススメ記事→【一覧】小アルカナの意味・覚え方とは?)
1枚1枚を思い浮かべ瞑想する
タロットカード1枚を手に取り、そのカードをテーマに瞑想をすることも、
そのカードと自分との関係を深めるのに非常に役立ちます。
静かに目を瞑り、心を鎮めたら、
心の目で選んだ1枚のカードをありありと思い浮かべ、
そのカードの手前には一体何があるのか、奥には一体何があるのか、
絵札に描かれる人物は一体どのようなことを考えているのか、
カードの過去はどのようなものであったのか、
そしてこのカードの行く末はどのようになっていくのか。
このように、カード1枚を通じて心の中で描くことは、
言い換えるならばそのカードがあなたに送ってくるメッセージであり、
あなたの深層心理と深く関係しているでしょう。
タロット占いのやり方の勉強
タロットカード78枚の意味を理解したら今度は実際にタロット占いをしてみましょう。
タロットの勉強は、教科書と睨み合うだけではなく、
実際にタロットカードを使ってみて、どんどん1枚1枚との付き合いを深く・長くしていくことがポイントです。
スプレッドを覚える
タロット占いをするためにはまずはじめにスプレッドを覚えましょう。
タロットカード1つ1つが「意味の塊」であるならば、スプレッドは文章です。
それぞれに固有の意味をもったカードが、スプレッドの中で並べられることで、
そこには「文脈」が生まれ、新たな意味が現れてきます。
スプレッドについてもまた別記事で解説をしますが、簡単によく使われるスプレッドをご紹介します。
ワンカード
ワンカードとは、文字通り1枚のタロットカードを使って占いをする方法です。
質問に対して1枚のカードを引き、その1枚からのみ多くのメッセージを引き出します。
ワンカードリーディングは、1枚1枚と密に向かい合う事ができるので、
タロットの勉強としてはおすすめのスプレッドです。
あとで紹介するデイリーリーディングに使うのもおすすめです。
スリーカード
スリーカードとはこれも文字通り3枚のカードを使うスプレッドです。
3枚の並べ方としては例えば左から右にかけて3枚を続けて並べる方法があり、
一番左から、過去(原因)→現在(状況)→未来(結論)
を意味するように並べることができます。
他にも今日1日を占い方法として、
一番左から、朝→昼→夜
というように意味を命じてスプレッドすることで、
今日1日を3段階に分けた時の未来予想をすることもできます。
ケルト十字
ケルト十字のスプレッドに関しては他の記事でも詳しく解説予定ですが、
タロットリーディングの中でも特に人気の高いスプレッドであると言っても過言ではないでしょう。
多くの参考書などでも使われているスプレッドであり、
合計で10枚を使うのでより深く・広く・発展性のあるリーディングをすることができます。
デイリーリーディングをして日記をつける
ここまでで、タロットカードの78枚の意味と、実際に占いを行う際のスプレッドについてご紹介をしてきましたが、
一番大切なことは、とにかくたくさんタロットに触れ合うことです。
タロットには固有の意味というのはなく、スプレッドに展開された文脈であったり、
その瞬間にそのカードから受け取るメッセージ、
さらには占者とそのカードとのこれまでの関係(占いでの経験値など)をベースに、
もっとも適切な啓示を受け取ることができるようになります。
そのため、タロットの独学勉強においては、
毎日自分の1日を占う「デイリーリーディング」をして、それを日記にまとめていくことがオススメです。
質問としては、「私の今日1日に対するメッセージを下さい。」であったり、「今日1日を通じて私が学ぶべきことを教えてください。」といった内容が良いでしょう。
日々の日記としてタロット占いを記録していく中で、出てくるカードのスートに偏りがあることや、やたらと出てくる大アルカナカードなどの存在に気づくことでしょう。
そうした気づきを大切に、自己探求の道具としてタロットカードを使うと、
どんどんタロットの勉強が楽しくなってきます。
勉強したことや気づいたことをノートにまとめる
また、タロットの勉強の際や、日々のデイリーリーディングの中で気づいたことなどは、
どんどんノートにまとめていきましょう。
ノートに書く内容としては、
- このカードへの自分なりの解釈
- このカードを一言で言うと?
- このカードの歴史
- このカードに描かれるシンボルが意味することとは?
- 実際の占いでこのカードが登場した時の記録
などです。
方針としては、タロットカード1枚1枚と、自分との思い出を綴っていくつもりでノートを書いていくと良いでしょう。
タロットカードというのは、高次の自分の存在との会話(チャネリング)の道具と捉えることもでき、
その意味では誰にでも当てはまるタロットの意味を覚えるよりも、
自分にとってタロットの1枚1枚が意味することを体に染み込ませていくというイメージで、
ノートをつけていくとよいです。
タロットの勉強に役立つアプリ
また、最近ではタロットの勉強に役立つようなアプリも多数出ていますので、
タロットの勉強に役立つアプリもご紹介します。
タロットの勉強に役立つアプリ①(iOS)
タロットの勉強に役立つアプリ①(Android)
タロットの勉強に役立つアプリ②(iOS)
タロットの勉強に役立つアプリ②(Android)
これらのアプリは無料のものですので、その内容としては薄いものとなっていますが、
実際にタロットに触れるという意味においては十分に活用できると思いますので、
もしタロットのアプリをスマホにいれて、
空き時間などにもタロットに触れたいという方にはおすすめです。
タロットの勉強をするメリットとは?
それでは最後に、タロットを勉強することの良さについて最後に私なりの見解を述べておきます。
人生で学ぶべき大切な事が分かる
これまで述べてきたように、タロットカードが私たちに教えてくれることは、
人生で学ぶべき数多くの事です。
タロットを勉強する中で、一見失敗や挫折に思えるようなことであっても、
実はそれが大きな視野の中ではかけがえのないほどに大切な学びであることが見えてきます。
また、それまで物事の1面的な事しか見えていなかったということに気づき、
物事の表面の裏側にある真実や原理原則の存在にも気づく事ができるようになるでしょう。
タロットを学ぶというのは、一種の人生哲学を学ぶといっても過言ではなく、
占いに使用するというよりもタロットを学ぶ事自体が、
自分の人生を見つめ直す機会であったり、これまでとは違った視点で物事を見る事ができるようになる素晴らしい機会であると言えるでしょう。
自分との会話が出来るようになる
またタロットカードを見たとき、このカードは一体何を意味しているのだろうかと考えすよね。
そのとき、一体あなたは誰に答えを求めているのでしょうか。
それはまさに自分自身の深層心理へと深く潜っていってカードが一体なにを象徴しているのかということをつかもうとしているのです。
これは、たとえ教科書などでタロットの意味を調べている時ですら、
教科書に書かれた意味を納得するためにはやはり自分の深い部分との会話が不可欠です。
見る人によって、タロットから抽出するメッセージが異なるというのは、
まさにタロットから得るメッセージというのは、自分の内面からの声、
言い換えるならば高次の存在が直接感覚に訴えかけてくるメッセージであると捉えることもできるでしょう。
このように、タロットカードの勉強を通じて、1枚1枚に深く通じることで、
自然と自分の内面を見つめ直す機会にもなり、
自分の直感や、高次の存在からくるインスピレーションを言語化する能力をあげていくことが出来るのです。
まとめ
以上いかがでしたでしょうか。
このページではタロットの勉強方法という事で、
タロットを学んでいくにあたって、一体どのような点に着眼しながら知識を身につけていけば良いのか、
そして実際に学んでいく際にはどのようなことをしていけば良いのかということについて、
解説をさせていただきました。
当サイトでは、タロットについて幅広くその知識を発信しておりますので、
是非そのほかの記事もご覧になっていってくださいね。